【リハック】米山隆一vs西田亮介回|問題の本質は「人の尊厳を傷つける行為」該当可能性では?

YouTubeメディア「ReHacQ」での米山隆一氏と西田亮介氏の討論企画が炎上したことに関し、6月に入ってからも双方がX上でコメントをしたり、当該動画にも未だコメントがつくなどしておりこの問題は続いているように思われます。

この問題、西田氏の言動について色々と意見が出ているのですが、その問題の本質とはなにかを考えて見たいと思います。

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【リハック】米山隆一vs西田亮介回|西田亮介氏の言動の問題における本質は「人の尊厳を傷つける行為」該当可能性では?

今回、西田亮介氏は、開始当初から米山隆一氏の発話を遮り、話をさせないという行為を取り続けました。

この行為については、パワハラではないのか、威力業務妨害ではないのか、暴言による暴行ではないのか?など色々な意見が出されましたが、

例えば、「組織における上下関係でもない国会議員相手にパワハラなど成立しない。」「威力業務妨害も、ユーチューブでの討論が継続的な業務と言えるのか。」「暴言による暴行などは、暴言と言えるのか。」などなど色々の反論が想定され、的確にこの行いの何が問題なのかを指摘することが難しい状況でした。

ですが、この西田亮介氏の言動の問題性について、とても的確に表現されていた方がいたので、引用します。

せっかくの機会なのでついでに。 西田氏は興奮しているように見受けられたので意識的にではないと思うが、 ああいう詰め方(①突然始まる本人にとって理不尽な継続的罵倒と④逃げられない環境)は、人に深刻な精神的ダメージを与え得る、ということを社会は認識した方がいいと思う。

https://x.com/1dfGGTIcdkrhgel/status/1930574061161120076

米山氏が西田氏から受けた行為というのは、上記に当てはまるのではないか、そしてそのような形で発話を遮り言論をさせない行為は、人が自由にその意思や意見を発言できる発言権を封じているものとして、「人の尊厳を傷つける行為」と言えるのではないか、という点です。

今回、

突然始まる・・・動画収録スタートから急に始まります。

本人に取って理不尽な・・・少なくとも米山氏にとってはリハック側から配信のokももらっており、また討論企画としてオファーされているので、全く議論をしようとしない西田氏の態度は理不尽であり、中立のはずの司会も断固とした態度で西田氏の行いをやめさせないなど理不尽と感じる環境でしたでしょう。

継続的罵倒・・・今回侮辱的な言葉を使ってないから罵倒ではないという意見も散見されましたが、「騒ぎ立てる」「大声で相手を非難する」などの意味合いを考慮すれば、西田氏の言動は全体として見て罵倒と言ってもいいのではないかと思われました。そして、それは動画の多くの場面において表れ、継続的とも言えるのではないでしょうか。

逃げられない環境・・・米山氏は、国会議員という立場もあり、喚き散らして応戦するなどもできず、また牧原教授に時間を割いてきてもらっているなどもありその場から帰るなども躊躇され、司会も西田氏に退場を示唆するほどの注意をすることもない、という中で逃げられない環境という状況にあったと言えるのではないでしょうか。

このような行為が、「人に深刻な精神的ダメージを与え得る」と先の方は言われています。

また、当該動画を見たハラスメント対策の専門家の方が、下記のように投稿されていました。

話題のリハックの動画、パワハラ被害者やDV被害者にキツすぎるから私はシェアをしないようにしてます。

https://x.com/masami_a_shiba/status/1918169456129482926

公開でいきなり理不尽に3人から(自分は中立と自認してる人がいても、あの場に役割持って出演してる以上、静止しなければ被害者や第三者からこう評価される構図)吊し上げられたようなもの。国会議員として品位を保った米山さんは激しい口調で遮ったりすることもできなくて、長時間不合理に晒された

https://x.com/masami_a_shiba/status/1918208900735848770

このような点は、例えば臨床心理など心理の専門家の意見も聞いてみたいと思いました。

また、先の深刻なダメージになりうると投稿されていた方は下記の投稿もされています。

どんなに身体を鍛えたプロレスラーでも、 後ろから不意に飛び蹴りを貰ったら大怪我しかねないのと同じ。 議員だから、政治家だから、批判には慣れてるでしょ、 と軽く考えるべきではない。

https://x.com/1dfGGTIcdkrhgel/status/1930574064026050644

相手が国会議員だから、何をやってもいいわけではないことは当然だろうと思います。なので、相手が国会議員であるとして、当該西田氏の行為は、許される範囲なのだろうか、と問われる必要があるのでしょう。

下記は、米山氏が今回の酷さについて語っている部分です。

私自身はタフである事を自認していますが、公衆の面前で長時間に渡って理不尽な理由で罵倒される続ける苦痛は甚大でした。周りの誰も助けてくれないけれど、立場上席を立つ事も相手を怒鳴りつけることもできず、恐怖と屈辱と怒りを抑えて2時間あの場にいました。

出典:https://x.com/RyuichiYoneyama/status/1918520926809014387

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米山氏のX(ツイッター)ブロックと西田氏の発言を遮る行為は等価ではない点について

X上には、西田氏は日頃米山氏がX上で行っている振る舞いを実践で見せただけだという意見が見られますが、この点は等価ではなく、それはイコールにはできないですよ、という点をとてもわかりやすく説明されていた方がいたので引用します。

Xにおけるブロックは、相手の発言権を奪う行為ではありません。 これは、見たくない相手のコメントを自分の返信欄から排除し、フォローやブックマークを不可能にするだけの措置であり、ブロックされた側の発言そのものを妨げるものではありません。

ブロックされていても、相手の発言に対して一方的に反論することは可能であり、その議論に応じるかどうかは受け手側に選択権があります。反論を無視するのも一つの選択ですが、そのやり取りはネット上に残り続けるため、放置した反論に説得力があれば、本人は反論できず逃げたんだと思われ続けるかもしれない、それだけのことです。

しかし、西田氏の行為はまったく異なります。彼は、相手の発言そのものを議論の場から排除しようとしました。 これは、発言権そのものを奪う行為であり、根本的に性質が異なります。 たとえどんな犯罪者であっても弁明の機会は保障されるように、発言の権利を封じることは、どんなケースでも決して正当化されません。 それは、自由な議論の前提を壊す行為にほかなりません。

https://x.com/kakuyokusyugi/status/1919083733396918703

相手の発言そのものを議論の場から排除するというのは、相手の発言権を奪う行為として許されないのではないか、という指摘でもあります。

日本国憲法が21条で保障している表現の自由は、基本的人権の中でも重要な権利と位置付けられており、それは、「各人が自己の意見を自由に表明して競争することにより真理に到達するという考え」が根底にあります。

今回、特に西田氏は、米山氏がまともな反論をし始めると相手より大きな声で言葉を被せて主張自体を目立たなくするような態度に出ていると感じられる点がありました。

(そして、これが米山氏が国会議員という立場もあって声を張り上げて制止できない、周りもこの点の問題を指摘せず、強く制止しないという状況で続けられたという点も今回考慮されるべき事項かと思います。むしろ、西田氏側の主張である「迷惑である」の論調に沿う部分をテーマにし、論を進める点で3対1の構造になっていると言われても仕方ない部分があったと思います。)

(このあたりについて政策・メディアが専門の学者が財政政策に関する投稿で批判され「迷惑・絡まないで」なんておかしいのでは?自ら議論すべきでしょうとの声もありました。)

相手の主張をきちんと聞いた上で、自身の主張を伝えるというそれこそ議論のマナーともいうべきむしろルールとさえ言えるかと思いますが、それをせずに相手に主張をさせない・まともな反論になりそうと察知した途端言葉を被せていきその論自体を俎上にあげず排除せんとするかのような手法が、とても言論人とは思えない有りようでした。

そういった行為を、言論の世界で生きる学者が、また教育の世界で学生に授業を行う立場にある教授が行ったということの重大性をもう少し真剣に考える必要があるのではないかと思います。

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